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公共物破損の克服
(“Vanquishing vandalism,” Sept/Oct 2007)
管理士が破損を克服するために必要なものは粘り強さと問題解決能力
By Markisan Naso
マーキサン・ナソ著
不動産管理士は、管理しているのがオフィスビルであろうと、工業施設であろうと、アパートであろうと、公共物破損の問題に対処しなければならない可能性は大です。落書き、割れた窓ガラス、壊れた蛇口やサーモスタットなどの破損や損傷は、良くあることですし、多くの物件とその管理士の、コストの高い悩みの種です。
ワシントン州ベレビューのケネディー・ウィルソン・プロパティーズ・ノースウエスト社の上級管理ディレクターであり、CPMのリチャード・ミュールバック氏は、このような破損は物件の外観も損ねる、と述べています。
「公共物破損は、すべて、割れた窓ガラスであろうと落書きであろうと、物件が、荒れ放題で、実際より価値のないものであると言う印象を与えます。」
公共物破損に取り組むには、物件のオーナーや管理士が、問題が起きる前に先手を打つ必要があります。物件の周辺を知ること、また近隣で何が起きているかを知ることが鍵です。学校、ショッピング・センター、公園、駐車場、その他若い人が集まるところに近いビルは、しばしば公共物破損のターゲットになります。ミュールバック氏によると、物件の破損や落書きの犯人は、若い人であることが多いと述べています。また、落書きは、非行集団が自分達の縄張りを示すためにすることが多いとのことです。
「私の経験では、特にショッピング・センターや工業施設など、夜閉める大きな物件では、落書きが最も頻繁な公共物破損です。ショッピング・センターや工業施設は、落書きの巨大なカンバスです。」
移動標的
公共物破損を防ぐには、物件のどこがターゲットであるかを特定するところから始めます。犯人は、物件の見えないところを襲撃します。照明のないところ、照明が明るくない場所、ビルの造りで隠れているところ、監視が行き届かない場所などが、普通、公共物破損が一番起こりやすい部分です。
トイレは、無益な破壊が最も起こりやすい場所です。トイレのドア、仕切り、照明、排水溝、石鹸容器、紙タオル容器などは、犯人が誰にも見られないで壊したり、蹴ったり、傷をつけたりできる格好の備品です。
トイレや暗い場所など、ターゲットを特定したら、管理士は、破損を防ぐ解決策を見つけなくてはなりません。予防で最も大切なことは、事前に策を講じると言うことです。公共物破損が起きそうな気配はないか、現場を歩き回りながら常に物件をモニターするのも良いアイデアです。不動産管理士は、いつも同じ物件にいるわけにはいかないので、テナント、入居者、業者と良い関係を保つことも大切です。
「彼らも見張ってくれます。不審なことがあれば、すぐに管理会社に連絡して110番するように頼んでください。」とミュールバック氏は述べています。
ミュールバック氏によると、特にショッピング・センターのように、パートや季節労働者の多い物件では、テナントや入居者に公共物破損について教育することが効果的だそうです。いつも物件で働いているわけではないので、何に気をつければ良いか分かっていないからです。ほとんどの入居者やテナントは、公共物破損が彼らの営業や生活の質に影響を与えるので、気をつけてくれます。
不動産コンサルタントでCPMのシャノン・オルター氏は、「誰も安全でないところに行きたいとは思いません。(公共物破損が起きる場所は)危険なことが多いのです。」と述べています。
入居者のために正式な講習会をしたり、警察をビルに招いて公共物破損に関してセミナーをしてもらったりする管理士もいます。近隣でたくさんの人が公共物破損に気をつけていれば、事件の数は減ります。コミュニティーに、壁画を描いたりするプロジェクトに参加してもらうのも、公共物破損を予防する効果的な方法の一つです。
「地域の人が描いた壁画や文化的遺産がある地域は、公共物破損も少ないのです。」とミュールバック氏は述べています。
締め出し!
入居者、テナント、地域社会に手を伸ばすだけでなく、管理士は、設備を使って破損を阻止することもできます。物件にビデオカメラをつけることは、広く行われている解決策です。いつもモニターされていると言うことは、犯人に対する効果的な抑止力になります。
ほとんどのカメラは、管理者が数週間テープを保管してから再使用します。事件が起きた場合、記録を見て、警察に連絡すればよいわけです。カメラの設置は、費用がかかるだけでなく、時間もかかりますが、多くの管理士は、公共物破損が減るだけでなく、テナントや入居者の全体的な安全性が高まると言っています。
不動産管理士は、また、ビルの壊れやすい備品をアップグレードすることも、検討すると良いかもしれません。セラミックの流し台、トイレ、男性用小便器をステンレスに替えると、公共物破損が減り、修理費が減ります。触る必要のない設備は、壊れる部品が少なく、使う水の量も少ないので、良いアイデアです。犯人が、流しを詰まらせて、水をあふれさせ、床に損害が及ぶこともあります。
そのほかの実証済みの予防手段には、使い捨て石鹸容器、電球保護、ビルの外壁に塗って、簡単にはげるようになっている、透明の落書き除去製品などがあります。破損を防ぐために、物件の問題の多い部分に、とげのある植栽を植える管理士もいます。
物件侵入を制限するフェンス、ゲート、その他のバリアなども、良い予防策です。管理士は、無許可侵入を防ぐために、外部ドア、ガレージ、ゲートなどがロックされていることを確認するべきです。ツールや設備は、よく公共物破損の対象になりますので、保護してください。
被害対策
ビルで公共物破損が起きた場合、それがひどくならないように予防する最善の方法は、すぐに問題に対処することです。割れた窓ガラス、落書き、その他の目に見える公共物破損は、さらに問題を招く傾向があります。
「公共物破損による物件の物理的被害は、すぐに直す、あるいは(落書きの場合)消すべきです。直さないと、犯人達は、物件のオーナーに直すお金がない、あるいはお金を使いたくない、またはどうでもいいと思っている、と言う印象を与えます。」とオルター氏は述べています。
公共物破損に迅速に対処することは、特に落書き芸術家にとっては、大きな予防策になります。犯人が夜落書きして、朝には上塗りされていたら、彼らは自分が描いたものがもっと長期間保存されることを願っていますので、また同じ壁に戻ってくる可能性は減る、とミュールバック氏は述べています。
不動産管理士は、破損のパターンにも気をつけるべきです。物件の公共物破損は、春休みや、町のお祭りの日など、一年の特定の日、あるいは時期に毎年のように起きることがあります。公共物破損の再発の可能性がある場合は、地元の警察に連絡したほうがよいでしょう。
管理士は、警察に、その地域を定期的にパトロールするよう、要請することもできます。落書き反対運動をして、公共あるいは個人の物件の落書きを上塗りしてくれる市町村もあります。電話しただけでチームが来てくれて、落書きを消してくれます。市の助けがない場合、近隣で会社を雇って落書きを全部消してもらうこともできる、とミュールバック氏は述べています。
公共物破損を予防し、その数を減らすには、本当に忍耐力が必要です。管理士が、監視と問題対処に尽力すればするほど、犯人が物件を壊したり傷つけたりしに戻ってくる可能性は減ります。
マーキソン・ナトは、不動産管理ジャーナルの編集助手です。この記事に関する質問の宛先 mnaso@irem.org
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